- 自分の書いた文章がしっくりこない
- これって正しく伝わってる?
- てにをはってそもそも何だっけ?
ブログ記事を書いていると、何となくそんな風に思うタイミングがありませんか?
実はこの「てにをは」、たった一文字でも違和感を生むことがある存在です。
この記事では、「てにをは」の意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説します。
初心者でも今日から実践できるコツも紹介するので、「読みやすく伝わる文章」を目指している方はぜひ参考にしてください。
「てにをは」とは
「てにをは」とは、日本語の文章に欠かせない助詞(じょし)の総称です。
たとえば「を」「に」「は」「が」「で」「へ」などがそれにあたります。
「てにをは」の由来
もとは漢文を読むために漢字の四隅や上下につけられた「ヲコト点」が由来とされています。ヲコト点とは、コトバンクに以下のように記載されています。
漢文の読み方を示すために,漢字の四隅,中央,外側などに書きつけた符号。それぞれの方式ごとにその形と位置によって一定の読み方が決っている。「乎己止点」「遠古登点」とも書き,単に「点」ともいう。
「てにをは」は、近年ではおもに助詞を指します。
「てにをは」は文章のつなぎ役
助詞は、単語と単語をつないだり、文章全体の意味を付け加えたりする役割があります。助詞が単独で使われることはありません。
「てにをはがおかしい」と言われるのは、助詞の使い方が不自然で、意味が分かりづらい、違和感のある日本語になっているからです。
「てにをは」の使い方の基本ルール【例文あり】
「てにをは」は、文章の骨組みを支える基本要素です。
ここでは、よく使う助詞とその使い方、例文をセットでご紹介します。
主な「てにをは」とその役割
助詞 | 用途 | 例文 |
---|---|---|
は(話題) | 話題を示す | 今日は雨です。 |
が(主語) | 主語を示す・対比や強調も | 猫が寝ている。 |
を(目的語) | 動作の対象 | パンを食べた。 |
に(方向・時間) | 動作の方向・目的・時間など | 学校に行く。/10時に会う。 |
へ(方向) | 「〜へ向かう」方向を強調 | 京都へ行く。 |
と(相手・引用) | 一緒に行動する相手や、引用など | 友達と遊ぶ。/「行こう」と言った。 |
で(場所・手段) | 動作の場所・手段など | 家で勉強する。/車で行く。 |
「京都に行く」と「京都へ行く」であればおおまかにでも意味が伝わります。
しかし、「コーヒーがいい」と「コーヒーでいい」では伝わってくるニュアンスが真逆です。たった1文字で意味合いが異なる場合があるので、日本語は本当に奥深いですね。
ブログでよくある「てにをは」使い方のポイント
ブログでは、「伝わりやすく、自然な流れのある文章」が求められます。
そのためには以下の点を意識してみてください。
「が」と「は」
「が」と「は」は格助詞に分類され、おもに主語につく助詞です。「が」は主語を特定するとき、「は」は話題を提示するときに使います。
このブログが初心者に人気です。
→「〇〇のブログ」という“特定”のニュアンス。
このブログは初心者向けに書いています。
→「このブログという話題」について説明を始める感じ。
記事冒頭や説明部分では「は」、特徴や主張を強調したいときは「が」が自然です。
「が」と「で」
「が」は主語、「で」は動作の場所や手段を表します。
この画像がエラーの原因でした。
→主語(原因)を指している。
この設定でエラーが出ました。
→手段や環境(設定)を指している。
読者が混乱しやすい部分。「何がどうした」なら「が」、「どこで/なにで」なら「で」が基本です。
「が」と「を」
「が」は主語、「を」は目的語を示します。
ユーザーが記事を読んでくれました。
→誰が?=主語として「ユーザーが」。
記事を読んだユーザーが多かったです。
→何を?=目的語として「記事を」。
「が」と「を」が逆になると主客がひっくり返ります。動詞に対する役割を意識しましょう。
「で」と「に」
「で」は場所・手段、「に」は目的地や存在・時間を表します。
カフェでブログを書いています。
→場所・手段。
この記事に読者の反応が集まった。
→対象・結果の到着点。
「どこで行動するか」→「で」/「どこへ向かって・何に対してか」→「に」

迷ったら「に」は“矢印”が向かうイメージです
「へ」と「に」
どちらも方向や目的地を表しますが、「へ」は方向性重視、「に」は到達が前提です。
このブログへコメントをお願いします。
→ふわっとした“方向性”の表現。
このブログにコメントが届きました。
→“到達”しているニュアンス。
丁寧で確実な印象を出したいなら「に」、柔らかく誘導したいなら「へ」が自然。
「てにをは」で読みやすくなる文章の整え方
「てにをは」を少し意識するだけで、文章の読みやすさや伝わりやすさが変わります。
ここでは、誰でもすぐに実践できる整え方のポイントを紹介します。
助詞を意識して「句読点のように使う」
助詞は、読者に息継ぎのタイミングを与える役割もあります。
たとえば「〜の〜が〜を〜に〜で」と続く文章は、どこで区切って読むべきか分かりにくくなります。
例文
このブログの記事の構成が初心者を上位表示にするために必要な内容で書かれています。
→ ぱっと見では意味が取りづらく、何が主語で何が目的語か分かりにくいですね。
改善例
このブログでは、初心者が上位表示を目指すために役立つ記事構成のポイントを紹介しています。
助詞が続く長文だと読み手の理解が追いつかなくなります。
一文に2〜3個の助詞が目安。多くなりすぎたら文を2つに分ける or 並び替えると◎
並列のときは助詞をそろえる
並列する語句にバラバラの助詞を使うと、意味がぼやけてしまいます。
✕ NG例:
見出しを整理して、文法に注意して、キーワードの選定。
◎ 改善例:
見出しの整理、文法のチェック、キーワードの選定。
「の」で統一することでスッキリまとまり、読みやすくなります。



この場合は箇条書き(リスト)を使ってもよさそうです
ブログ初心者が「てにをは」を見直すタイミング
「てにをは」は、書く前に意識するのが理想ですが、書いたあとに見直すだけでも効果があります。
ブログ初心者がチェックすべきタイミングは以下の2点です。
- 記事を書いたあと&音読して違和感があるとき
- リライト時や離脱率が高い記事を見直すとき
1.記事を書いたあと&音読して違和感があるとき
文章を書き終えたら、必ず一度読み返してみましょう。特に音読してみると、「てにをは」の違和感や読みにくさが浮き彫りになります。
書いたときには気づかなかった「助詞の重なり」や「助詞の抜け」、「文のねじれ」が見つかることも。
チェックポイント:
- 主語と述語の関係はおかしくないか?
- 助詞が抜けていないか?
- 「が」「は」「を」「に」などが正確に使われているか?
文章力そのものを見直したいときはこちらの記事を参考にしてみてください。


2.リライト時や離脱率が高い記事を見直すとき
リライト時や、離脱率が高い記事の分析時にも「てにをは」の見直しが効果的です。読者が途中で離れる原因のひとつが「読みにくさ」だからです。
文章の流れを妨げる「助詞の使い方ミス」がないかチェックしましょう。
よくある修正例:
- 「見直しをすることが重要」→「見直しが重要」
- 「設定を変更することでアクセスが伸びた」→「設定変更でアクセスアップ」
冗長な表現も、助詞を調整するとスッキリします。
リライトのタイミング等についてはこちらの記事をご覧ください。


まとめ:見直すだけで読みやすさが変わる「てにをは」
「てにをは」は地味だけど、文章の印象や伝わりやすさを左右する大切なパーツです。
とくにブログ初心者のうちは、記事構成やネタ選びにばかり気を取られて、「てにをは」まで気が回らないことも多いかもしれません。
ですが、ほんの少し意識して見直すだけで――
- 読みやすくて信頼される記事になる
- 読者の離脱率が下がる
- SEO的にもプラスになる
と、いいことづくしです。
「てにをは」が整っている記事は、それだけで丁寧に書かれている印象を与えられます。
ぜひ、記事を書くたびに助詞の使い方もチェックしてみてくださいね。



ではまた!