- 保険に入った方がいいとは聞くけど、自分に必要なのがどんな保険か分からない
- すでに保険に入っているけど、このままでいいのかモヤっとしている
- 保障内容や保険の種類が多すぎて、どう選べばいいのか分からない
保険に入った方がいいと聞くけれど、「自分にはどんな保障が必要なのか分からない」「今の保険で本当に足りているの?」と悩んでいませんか?
保険の仕組みや種類が複雑で、結局よく分からないままにしているという人も多いのではないでしょうか。

そんなあなたに必要なのが、「保障の備え方」を正しく理解することです
保障の目的や優先順位を整理し、自分に必要な保険を見極める力が身につけば、不安やモヤモヤはスッと晴れます。
この記事では、現役FPである筆者が「保障の備え方」を軸に、保険の見直し方や選び方を丁寧に解説します。
公的保障やライフステージごとのポイントも押さえているので、「保険なんて全然分からないよ」というあなたでも、自分に合った保障プランを考えられるようになります。
読み終えた頃には、「保険ってこう考えればよかったんだ!」と自信を持って判断できるようになり、無駄な保険料や漠然とした不安から解放されるはずです。
保障の備え方とは?人生設計から逆算して考える
保障の備え方とは、「いつ・どんなリスクに・いくら必要か」を明確にし、無駄なく必要な保障を整えることです。
なぜなら、人生にはケガ・病気・死亡・老後・介護・失業など、さまざまなリスクがあり、それぞれに対する備え方が異なるからです。
たとえば、子育て中の家庭なら「万が一のときの収入減少への備え」が重要になりますが、独身であれば「入院や働けなくなるリスク」への備えが中心になります。
自分や家族のライフプランを見つめ直し、「何のための保険か?」を考えることが、正しい保障の備え方の第一歩です。
保険を見直すべきタイミングは「人生の転機」


保障の備え方を見直すタイミングとして重要なのが、「結婚・出産・住宅購入・転職・独立・子どもの独立」などのライフイベントです。
なぜなら、これらのタイミングで家族構成や収入、支出が大きく変わるため、それに応じて必要な保障も変わるからです。
たとえば、独身時代には最低限の医療保険で良かったとしても、結婚して扶養家族ができれば、万が一の死亡保障も重要になります。
こうした節目に、保障の見直しを習慣づけることで、無駄な保険料を省きつつ、必要な保障をしっかり準備できます。
公的保障を知ることが、ムダな保険を避ける近道


保険を検討する前に、公的保障制度(健康保険、労災保険、遺族年金など)を把握しておくことが重要です。
なぜなら、意外と多くの人が「保険がないとすべて自己負担になる」と誤解して、過剰な民間保険に加入してしまっているからです。
たとえば、会社員が病気で休職しても「傷病手当金」で最大1年6か月まで月給の約67%( 一日あたり標準報酬日額の2/3の金額)が支給されますし、高額療養費制度で医療費の自己負担も抑えられます。



たとえば手取り20万円なら、ひと月当たり約13.3万円です
傷病手当金が支給される条件(以下の4つの条件すべてを満たすこと)
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
こうした制度を前提に、「本当に不足する部分」だけを民間保険でカバーすることが、効率的な保障の備え方です。
「掛け捨て」か「貯蓄型」か?目的で選ぶ保険のタイプ


保障の備え方を考えるうえで、掛け捨て型保険と貯蓄型保険のどちらを選ぶかは、大きなポイントです。
なぜなら、それぞれの保険には特徴があり、自分の目的によって最適な選択肢が異なるからです。
たとえば、「子どもが大学を卒業するまでの死亡保障を用意したい」なら、掛け捨て型の定期保険で安く備えるのが有効です。



夫婦共働きで二人の収入で生活費をまかなっているの場合、夫も妻も死亡保障は必要です
一方で、「老後資金を準備しつつ保障も欲しい」なら貯蓄型(終身保険や個人年金)も検討の価値があります。



個人的には老後資金は保険に頼らず、iDeCoやNISAなど別の方法を検討する余地は十分にあると考えます
保障の「目的と期間」を明確にして、自分に合った保険のタイプを選ぶことが、失敗しない備え方のコツです。
フリーランスや非正規独身は医療保障の必要度が高い


保障の備え方として、医療保障を決めるときに注意したいのが入院リスク度です。
なぜなら、フリーランスや派遣社員などの非正規で働いている場合、入院すると収入がガクッと下がる可能性があるからです。



とくに一人暮らしだと家計は本人の一馬力だけなので、かなりのダメージになる確率が高いです
医療保障の目的は、医療費の自己負担を軽減することです。
フリーランスは一般的に有給休暇もないですし、働けない=収入がない事態に陥ります。
入院や手術の費用は、病院の窓口負担は現役世代(69歳まで)は3割ですが、所得区分に応じた限度額が設定されていることはご存じですか?
これが「高額療養費制度」です。
高額療養費制度で、自分がどの区分に属しているか、自己負担限度額はいくらなのかということを把握しておきましょう。
詳しくは協会けんぽ でチェックしてみてください。
それでも足りない分を、医療保険や自分の貯蓄でまかなうのです。
保険は不要!とネットで見かけたことがあると思いますが、それはこの制度の知識と貯蓄が十分にある方の弁だと思います



貯金が心もとない方は、保険に入っていたほうが安心です
生活費1年分など、ある程度お金が貯まるまでは、医療保障で入院リスクをカバーしましょう。
保険相談は「利害関係のない専門家」に頼るのが安心


保険選びに迷ったら、利害関係のないFP(ファイナンシャル・プランナー)や相談窓口の活用をおすすめします。
なぜなら、保険会社の営業担当者は、どうしても自社商品の販売を優先する傾向があるため、中立的なアドバイスが受けにくいからです。
たとえば、無料の保険相談サービスでも、商品販売が目的でない独立系FPなら、必要な保障の組み立て方や公的制度の活用まで含めたアドバイスが得られます。
迷ったときこそ、客観的な視点で保障の備え方を見直すことが、賢い選択です。
まとめ:保障の備え方は「自分にとって必要かどうか」を軸に考える
保険は「入っておけば安心」ではなく、「必要なときに必要な保障があるか」が本質です。
今の自分にとって、本当に必要な保障は何か?を見極めることが、人生とお金を守るカギになります。



ではまた!